NANA色の風~九州から(管理人のひとりごと)

全肥商連九州のホームページ管理人が、日々徒然なるままに感じたことを書いています。掲示板の閉鎖に伴い、そのタイトル「NANA色の風~九州から」をこちらで使用することにしました。

2015年02月

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 指揮者の岩城宏之さんが、両手は普段以上に動かすけれども、顔は無表情のまま(無表情のライフマスク着用)で指揮をしたらどうなるかという実験をテレビでやってみたそうです。結果は、全く音楽にならなかったとか。

 今日(2/10)の熊本日日新聞の「新生面」は、この話を冒頭にして、昨日決着した農協改革を取り上げていました。

 曰く、政府は「農業を成長分野に」と大ぶりな動きを見せているが、農協改革は全く意味不明。マスクを着けた無表情指揮のようで、観客である消費者の耳には殆ど入ってこなかったと。

 しかし、農協改革が見えにくいのは政府がマスクを被せて指揮しているからではなく、農協そのものがマスクの向こうにある為だと私は思います。

 農協改革とは農協が被っているマスクを剥ぐこと、団員である生産者に、観客である消費者にわかり易く見えるようにするところに意味があるのではないでしょうか。

 例えば、農協の共同購入・共同販売は独占禁止法の適用を除外されていますが、そのようなマスクを外してオープンにすることで生産者や消費者を利し、皆から賞賛される道を選んでいってもらいたいと考えるのですが。

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 今日の日経社説には、『食ビジネスは「脱・画一化」へ』というタイトルが付いていました。

 低価格をうたいデフレ時代に成長したハンバーガーなど、洋風ファストフードと居酒屋が売り上げを落とし、大手スーパーも不振に悩む。そうした中で、やる気のある農家による質の高いコメや野菜を、手ごろな値段で買える「農産物直売所」や「青空市」が賑わっているそうです。

 健康志向や地元文化への注目、ネット上の料理法サイトの充実で、食に関する消費者の知識や関心は高まり、嗜好も多様化した。企業は「脱・画一化」の流れをみすえて消費者の満足度を高め、価格競争からの脱却にも生かしてはどうかと提言しています。

 これからは、一年前にここに書いた『「ハリボテ化」する日本農業』にある「耕作技能の高い農家」の時代になっていくのではないでしょうか。

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